インビザライン矯正費用について
インビザライン矯正は、現代の歯科矯正治療の中で非常に人気があります。その魅力は、目立たない透明なマウスピースと治療の高い効果にあります。しかし、多くの患者さんが気になるのは「費用」ではないでしょうか？この記事では、インビザラインの治療費用、支払い方法などについて詳しくお伝えします。
インビザラインとは？
インビザラインは、透明なプラスチック製マウスピースを用いた歯科矯正方法です。従来のワイヤー矯正と異なり、目立ちにくく、取り外しが可能なため、日常生活における違和感が少ないのが特徴です。このシステムはアメリカのアライン・テクノロジー社によって開発され、現在では世界中で広く利用されています。
インビザラインの平均費用
インビザラインの平均的な費用は、前歯部の部分矯正で約30万円から40万円、全体矯正では約70万円から110万円程度です。ただし、これらの費用はあくまで一例であり、実際の費用は各患者さんの口腔内の状態や治療計画によって異なります。
インビザライン費用内訳
①精密検査料:30,000円程度
口腔内検査のほかにレントゲン撮影、顔や口の中の写真撮影、矯正装置を作成するため歯の型どりをする専用スキャナによる３Dスキャンなどのデータ採得費用です。精密検査料については無料にしている医院もございますので、歯科医院選びの際は上手く活用することもお勧めします。
②矯正装置料
矯正装置料は、インビザライン治療において、マウスピースの製作や治療に必要な材料費をカバーするための費用です。インビザラインの矯正装置料は、患者の症例の複雑性や治療期間によって異なりますが、分かりやすくお伝えするとアライナーと呼ばれる矯正装置を製作する枚数によって大きく左右されます。前歯部など部分矯正と比較し、全体矯正の方は治療期間が長く、使用するアライナーの枚数も多くなるため、矯正装置料に金額差があるとお考え下さい。
③矯正調整料:3,000円〜8,000円程度。
矯正調整料は、インビザライン治療中に定期的に行われる調整やフォローアップの際に発生する費用です。この料金は、以下のような目的に使用されます。
定期的な診察: 治療の進捗を確認し、必要に応じてマウスピースの調整
治療計画の更新: 患者さんの歯の動きに合わせた治療計画の更新
マウスピースの調整: フィット感や効果を最大化するため、マウスピースの調整
④追加アライナー料:10,000円～30,000円程度。
実際の歯の動きが当初の計画よりもズレが生じてしまった場合、マウスピースを追加する際にかかる費用
⑤リテーナー料:20,000円～40,000円程度
矯正治療後の歯並びの戻りを防ぐために使用する保定装置（リテーナー）にかかる費用
⑥抜歯費用: 必要な場合は別途費用が発生します。
総額制と処置別支払い制
インビザラインの正確な費用を知るために最も重要な一つが各歯科医院の料金が「総額制」と「処置別支払い制」のどちらで表記されているかを確認することです。
①総額制とは
治療をスタートされる時点で、「矯正装置料」「矯正調整料」「追加アライナー料」などを含めて矯正治療にかかる総額をまとめて支払いします。そのため追加料金が発生しにくい支払い方法と言えます。一括でのお支払いとなると高額な出費となってしまいますので、一度に大きな金額を支払うことに不安がある場合は、月々継続しやすい費用で継続できるデンタルローンを活用されてもよいと思います。
②処置別支払い制
治療をスタートされる時点では、主に「矯正装置料」を支払い、「矯正調整料」や「追加アライナー料」は定期的な診療ごとに支払いをする方法です。初期費用を抑えることが出来るメリットがある反面、治療をスタートした後にかかる費用については、事前に把握しておく必要があります。インビザラインの矯正治療期間中は、口内炎が出来やすくなってしまったり、アライナーを装着したまま清涼飲料水を飲んでしまったりすることで、虫歯になるリスクも高まる傾向がございます。
総額制、処置別支払い制を問わず、定期的な歯科医師、歯科衛生士による口腔内のメインテナンス費用に関しては1,000円～3,000円程度の費用負担し、口腔内環境を良好な状態を維持されながら矯正治療を進められることをお勧めします。
治療期間について
治療期間は各患者さんの症状によって異なりますが、一般的には半年から2年程度と言われております。定期的にマウスピースを交換しながら、徐々に歯並びを整えていくのがインビザラインの特徴です。歯列が整った後、後戻りといって歯並びが元の状態に戻ってしまうのを防ぐための保定期間を含めると、長期間の通院を必要とする可能性がございますので、その期間における追加費用の内訳は事前に知っておくことが重要ですね。
歯科医院選びに失敗しないために、治療計画通り進んだ場合、治療計画にズレが生じてしまった場合、ケースを分けて追加費用面は質問することが望ましいですね。
まとめ
インビザラインの費用は各患者さんの状態や治療計画によって異なりますが、一般的には30万円から110万円程度が費用の目安です。
高額な費用がかかる矯正治療ですので、治療を任せる歯科医院選びには絶対失敗したくありませんよね。矯正費用という観点では、最初に目に飛び込んでくる金額が気になってしまうと思いますが、まずは冷静に「総額制」と「処置別支払い制」どちらの価格かを確認して見てください。もし治療費用が分かりにくかった場合は、治療開始後の矯正調整料や追加アライナー料など今後の追加費用についても、問い合わせを行い、分かりやすく説明して頂ける歯科医院でカウンセリングを受けられることをお勧めします。