東京でインビザライン治療を受ける前に知っておきたい5つのこと
取り外しができる上、目立たないという特徴からインビザラインは昨今注目が集まっています。
その中でも東京には多くの歯科医院があり、インビザラインを取り扱う歯科医院もたくさん存在します。そのため、患者さんの中には「インビザラインを受けるにあたって知っておくべきことはあるのか?」「何を基準に歯科医院を選べばいいか分からない」と思う方も多いのではないでしょうか?
今回はそんな東京でインビザラインを受けるにあたって事前に知っておくべきことや注意すべきこと、それらを踏まえての歯科医院の選び方についてご紹介いたします。
インビザラインをご検討されている方は是非参考にしてみてください。
そもそもインビザラインとは?
インビザラインとは、透明なプラスチック製マウスピースを用いた歯科矯正方法の1つのことです。歯をマウスピースの加える力で少しずつ動かしていき、数週間ごとにマウスピースを交換することで歯並びをキレイに整えていきます。
従来のワイヤー矯正と違って、矯正装置が透明なため目立ちにくく、取り外しが可能なため、患者さんに与える違和感が少ないことが特徴です。
このシステムはアメリカのアライン・テクノロジー社によって開発され、現在では世界100ヶ国以上で広く利用され、1,500万人が治療を受けています。
※インビザライン矯正とインビザラインGoの合計(2023年3月時点)
東京でインビザライン治療を受ける前に知っておきたい5つのこと
①:徹底した自己管理が必要
インビザラインは基本的にマウスピースで治療を進めていく歯列矯正です。食事や歯磨きをする時など、患者さんご自身の好きなタイミングでマウスピースの着脱ができる仕様になっています。
しかし、インビザラインは治療を進めるにあたって、1日21時間以上の装着が必要です。装着時間が守られていない場合は、十分な矯正効果が得られない可能性があります。「今日は少し違和感があるから…」といって外すような使い方はおすすめできません。
ワイヤー矯正の場合はそもそも「自ら外す」ということができませんが、インビザラインはマウスピースを自由に外せてしまいます。徹底した自己管理のもと、装着時間を守ることが重要です。
②:治療にかかる費用
数多くの治療方法がある歯列矯正ですが、その多くが自由診療のため、高額になることがあります。中でもインビザラインはワイヤー矯正と比較して費用がかかることがほとんどです。
東京の場合、平均相場が前歯部の部分矯正で約30万円から40万円、全体矯正では約80万円から110万円程度となっています。ただ、これらはあくまで一例であり、実際の費用は各患者さんの口腔内の状態や治療計画によって異なります。
インビザラインは自由診療のため、保険適用外となります。そのため、経済的負担も大きくなるため、初診やカウンセリングの段階でおおよその費用や治療計画を確認する必要があります。
③:治療にかかる期間
インビザラインは初診の際、アライナーと呼ばれるマウスピースを30~50枚くらい作成します。そしてそのアライナーを10日〜2週間ごとに交換していく治療方法となっています。そのようなことから、一般的にインビザラインの治療にかかる期間は2~3年程度といわれています。
また、インビザラインはワイヤー矯正と比較して治療期間が長いことや、歯周病や虫歯などトラブルが起きた際は、そちらの治療を優先することがあります。
そのため、事前にインビザラインは時間がかかるものであり、焦らず時間をかけて治療を進める必要があると覚えておきましょう。
④:歯科医師の技術・経験値が必要
インビザラインの場合、初診のタイミングで「iTero」と呼ばれるスキャナーで歯形のデータを取り、そのデータから3Dシミュレーションで歯の動きを予測したり、治療計画を作成します。
ただ実際の治療現場では、患者さんからの要望・今現在の症状などに対して柔軟に対応していく必要があります。
定期的な検診のタイミングで調整することによって、最終的な歯並びの仕上がりが変わってきます。そのためインビザラインを考えられている方は、知識や経験のある歯科医師のもとで治療を受けることをおすすめします。
⑤:対応できないケースがある
インビザラインはすべての患者さんの症例に対応できる矯正方法ではありません。
患者さんによってはどうしても適さない骨格や歯並びというものがあります。そのため、適さない場合はインビザラインでの歯列矯正は難しくなり、ワイヤー矯正などほかの手段を考えなければなりません。
そのインビザラインで矯正できない歯並びの代表例は、以下の6つです。
- ズレの大きな出っ歯
- ズレの大きな受け口
- 埋没歯(骨や歯茎の中に埋まっている歯)があり、マウスピースが歯に当たらないような歯並び
- 抜歯が必要で前歯が内側に倒れ込むようなリスクのある歯並び
- 叢生(歯が前後に重なっている歯並び)が激しい場合
- 歯周病で歯がグラグラしている
上記の歯並びは、インビザラインでの対応は難しいと考えられています。特に出っ歯・受け口の症状があり、程度が激しい場合は骨格のズレから改善する必要があります。その場合は外科手術が必要となり、インビザラインでの治療は難しいでしょう。
反対にインビザラインでの治療が適した歯並びを以下に記載いたします。ご参考ください。
- 抜歯が必要ない方
- 抜歯が必要でも、歯の移動距離が少ない方
東京でインビザライン治療を受けるにあたって注意したい3つのこと
ここまで東京でインビザラインを受けるにあたって知っておきたいことをご紹介いたしましたが、同時に注意しておきたいこともございます。こちらではその注意したいことを3つご紹介いたします。
①:立地
東京は交通網が発達しているため、「評判がいいから」「友人から勧められたから」といった理由で通勤・通学圏内ではない歯科医院に通える場合があります。しかし、インビザラインは定期的に診療を受ける必要があります。定期検診が受けられない場合、わざわざ遠い歯科医院に通う必要性がなくなってしまいます。
インビザラインの治療は軌道修正していくことが肝心です。
インビザラインは初診で収集したデータをもとにマウスピースを作成し、治療を進めていきます。理想の歯並びにいかに近づけるか、そのために各診察のタイミングで調整していくのです。
このような定期的な検診による軌道修正がインビザラインのカギとなるため、歯科医師の経験値や技術力は治療を大きく左右するのです。そのため、定期的に通える上、なにか不具合や相談したいことがあった際にすぐに訪ねることができる歯科医院が最適だと考えられるのです。
このようなことから、余程の理由がない限り、ご自宅から近い所や通勤・通学圏内にある歯科医院に通うことをオススメします。
②:安全性
前述のように、東京にはたくさんの歯科医院があると同時に、インビザラインに対応した歯科医院もまた数多くあります。
そのようなことから、最新医療と謳って相場以上の費用を請求してきたり、必要がないのに歯を削ったり、抜歯するよう迫ったりと、間違った治療方法を勧めてくるような悪徳な歯科医院も中には存在します。
実際、過去に東京の歯科医院で、患者さんに対して「SNSで宣伝してくれれば矯正の治療費が実質無料」と謳っていたものの、治療も費用の払い戻しも途中で止まり、裁判が起きているケースがあります。
このように、東京は歯科医院の数が多いことから、悪徳な歯科医院に遭遇する確率が高まります。検討されている方は、治療を始めるにあたって安心して治療を任せられる歯科医院を選ぶことが大切なので、慎重に選びましょう。
③:費用
前述のように、東京での平均相場だと、前歯部の部分矯正で約30万円から40万円、全体矯正では約80万円から110万円程度です。
しかし、中には相場を下回る40万円以下でインビザラインができるという歯科医院もあります。
このような歯科医院の場合、あとで追加で費用を求められる可能性があるため注意が必要です。初診のタイミングやカウンセリングを受ける際、提示された金額は具体的にどのような内訳になっているのか、支払い後に追加で費用がかかることはあるのかなど事細かにチェックしておきましょう。
そして、多くの歯科医院にはクレジット支払いや分割払い、デンタルローンなど、様々な支払い方法に対応しております。
インビザラインは上記のように高額な治療方法です。一括でのお支払いとなると、患者さんにとってはかなり高額な出費となるでしょう。
そのため、一度に大きな金額を支払うことに不安がある場合は、歯科医師と相談して分割払いをしたり、月々継続しやすい費用で継続できるデンタルローンを活用されてもよいと思います。多くの歯科医院は相談に快く応じてくれますので、不安に思われる方は事前に相談してみましょう。
歯科医院を選ぶ基準・ポイント
前述のように、インビザラインは診療を担当する歯科医師の技術や知識などによって結果が大きく変わることから、歯科医院選びは慎重に行う必要があります。ただ東京の場合、数多くの歯科医院から、何を基準に選べば良いのか分からないという患者さんもいらっしゃるのではないでしょうか。
そのため、こちらではどのように歯科医院を選べばいいのかについてご紹介いたします。インビザラインを検討されている方はこちらの基準を参考にしてみてください。
提示された金額から追加料金が発生するのかを確認する
前述のように、インビザラインは普及した影響で徐々に価格が安くなってきています。その中で、時に相場と比較して破格の価格で施術できると謳う歯科医院もあります。
インビザラインは自由診療のため、各歯科医院の判断で価格設定することができます。しかし、歯科医院によっては、支払い後も費用が発生したりと、最初に提示された金額がトータルの金額ではないケースもあるのです。
このような金銭面によるトラブルを避けるためにも、できるだけ早い段階で提示された金額がトータルの金額なのか、今後追加料金が発生するのかを確認するよう心がけましょう。
ダイヤモンドプロバイダーを取得しているかを確認する
患者さんの中には、数ある歯科医院から「どうやって歯科医院を選べばいいのか分からない…」なんて感じている方もいるのではないでしょうか。そんな時の判断材料になるのが「インビザラインプロバイダー」です。
インビザラインプロバイダーとはライセンスのことで、これまでに施術した症例数によって振り分けられたものです。
症例数に応じてランク分けされているため分かりやすく、歯科医院選びの基準となります。インビザラインは診療プロセスの大半がデジタル化していますが、現場の歯科医師による技量や経験が大きく左右する治療法でもあります。
そのため、治療実績が豊富な歯科医師であれば、歯列矯正の精度も高まるため、歯科医院選びの際はインビザラインプロバイダーを参考にするとよいでしょう。そして選ぶ際はダイヤモンドプロバイダー以上のステータスを持っているかを確認して、選ぶことをおすすめします。
ステータスはあくまで基準点。ご自身の判断が重要。
上記のように、歯科医院選びにおいてインビザラインプロバイダーは重要なポイントの1つです。
ただ、あくまでインビザラインプロバイダーが表すのは、在籍する歯科医師が取得しているステータスやこれまでに経験した症例数だけです。その歯科医院の優劣を決めているわけでは決してありませんので、注意する必要があります。
ステータスランク制度が認定しているのは「症例数」だけです。歯科医師が持つ知識や技術、経験などは一切反映されていません。そのため、インビザラインプロバイダーはあくまで選ぶ際の基準点として捉えるようにしましょう。
また、加えて注意していただきたいのが「症例数の数え方」です。
インビザラインプロバイダーは、症例数をもとに各ランクごとに振り分けられます。しかし歯科医院によっては、在籍する歯科医師がこれまでに経験した症例数をすべて合算したり、運営する歯科医院グループ全体の実績数を申請しているケースもございます。
このように、ステータスの定義や症例数の数え方などに注意しつつ、インビザラインプロバイダーを判断材料の1つとして矯正歯科選びをすることをおすすめします。
対応している矯正の種類も把握しておく
矯正歯科を探す際には、インビザラインプロバイダーのランクだけでなく、インビザライン以外の矯正方法にも対応しているかを確認すると良いでしょう。
インビザラインはマウスピースを用いて治療を進めていきます。一般的なワイヤー矯正とは異なるメカニズムで治療を進めていきますが、それぞれの治療法には得意なケースと不得意なケースがあります。そのため両方の治療法に精通している歯科医師だと、臨機応変に対応できるので心強いです。
さまざまな矯正治療に対応しているということは、それ相応の知識や経験を持ち、幅広い症状に対応できることを表します。
そのため、仮にインビザライン矯正を選んだものの、治療の過程で万が一行き詰まったり、トラブルが起きた場合、すぐに臨機応変に対応し、軌道修正できるのはインビザライン以外の方法にも精通している歯科医師であることは間違いありません。
また、ワイヤー矯正に精通した歯科医師であれば、インビザラインとの併用で治療するという選択肢も提案できます。
このようなことからインビザライン以外の矯正方法にも対応できるかの確認は歯科医院選びにおいて大切です。
医院の治療姿勢を見る
前述のように、インビザラインプロバイダーは過去に経験した症例数によって振り分けられます。ただ、ランクが上位でなくとも、素晴らしい技術や経験のある歯科医師はたくさんいらっしゃいます。
例えば、インビザラインに対応しつつも、ワイヤー矯正を中心に施術する歯科医院があったとします。
仮にワイヤー矯正を中心に施術していることから、インビザラインプロバイダーのランクが低かったとしても、その歯科医師の腕が悪いというわけではありません。場合によっては、ワイヤー矯正を併用することで、インビザラインだけでは対応できない症例を治療することもあります。
歯科医院を選ぶ際、「患者さんにとってベストな治療や判断をしているのか」という姿勢を見ていただけるとあなたに合った歯科医院を見つけることができるでしょう。
治療姿勢を調べるにあたって口コミを確認するのは?
最近では、ネットを通して多くの方が口コミを投稿することができるようになりました。
昨今ではステルスマーケティング法規制などにより、口コミの信頼度は高まっています。そのため、歯科医院を選ぶうえで口コミは簡単に確認できる重要な判断材料となります。
ただ、訪れた患者さんによって感じ方・捉え方は違います。
「みんないい評価をしているから大丈夫」や「評判があんまりよくないからやめておこう」と書かれている口コミを安易に鵜呑みにすることは危険です。
そのような点を踏まえて、口コミを判断材料にしつつ、実際に歯科医院へ足を運び、先生やスタッフの対応、治療方針などを見て判断するとよいでしょう。
なお、口コミを参考にするにあたって、下記のような医院は注意したほうが良いでしょう。
- すぐに自由診療を勧めてくる
- 歯科医師の患者に対しての態度が悪い
- 歯科医師のスタッフに対しての態度が悪い
- 被せ物が高頻度で取れる
- 検査結果・治療計画を説明しない
- 診療明細や領収書を発行しない
- 歯の根元の治療が1年たっても終わらない
口コミは歯科医院を選ぶにあたって重要な判断材料になります。ただ、口コミは安易に鵜吞みにせず、慎重に判断する必要があります。
参考にしつつ、カウンセリングを受けたり、オンライン診療を受診して、自分に合った歯科医院か判断することが望ましいです。
まとめ
今回、東京でインビザラインを受ける前に知っておきたいことや注意すべきことをご紹介いたしました。
東京にあるたくさんの歯科医院から、費用や歯科医師との相性が合うところを見つけるのは簡単なことではありません。しかし、お伝えしたようにインビザラインは歯科医師の技術や経験が如実に表れる治療方法です。今回お伝えしたポイントを意識して慎重に選んでみてください。
歯列矯正を始めるうえで、最も大切なことは、一度歯科医院に足を運び、相談することです。今回紹介したことを踏まえ、歯科医師と相談し、具体的な治療計画の練り上げ、ご自身の納得のいくかたちで歯列矯正が始められることが重要です。ぜひ一度足を運び、歯科医師と相談してみてください。