インビザラインの治療費用は?東京での治療費の相場を解説

昨今、インビザラインは数ある歯列矯正のなかでもメジャーになりました。インビザラインはマウスピースによって治療していくことから取り外しができることや目立ちにくいというメリットがございます。

ただ、インビザラインはワイヤー矯正と比較して高額なケースが多く見られます。そのため、インビザラインを検討されている方の多くが費用面を気にされています。

そのため、今回の記事は気になる費用面の中でも東京での平均相場を中心に、費用の内訳、費用面を含めた歯科医院の選び方についてご紹介いたします。インビザラインを検討されている方は是非参考にしてみてください。

目次

東京でのインビザラインの平均費用

インビザラインが普及していっている影響で年々費用は安くなってはいますが、部分矯正か全体矯正なのかで異なります。

東京での平均相場だと、前歯部の部分矯正で約30万円から40万円、全体矯正では約80万円から110万円程度です。ただし、これらの費用はあくまで一例であり、実際の費用は各患者さんの口腔内の状態や治療計画によって異なります。気になる方は歯科医院にご相談ください。

また、中には相場を下回る40万円以下でインビザラインができるという歯科医院もあります。そのような場合、追加で費用が発生する可能性があるため注意が必要です。相談やカウンセリングを受ける際にどのような内訳なのか、支払い後に追加費用はかかるのかをよくチェックしておきましょう。

なぜ歯科医院によってインビザラインの費用は違うのか?

インビザラインは歯科医院によって費用が異なる場合がほとんどです。こちらではなぜ価格がそれぞれ違うのかについてご紹介いたします。

①健康保険が適用されない

基本的にインビザラインは健康保険が適応されない自由診療による治療です。

保険治療はその名の通り保険を適用し、支払う治療費の負担を軽くできる診療です。これは国が認める病気や症状に対して適用され、全国どこの医療機関でも同じ金額で治療できます。

歯列矯正は生活に支障が出てしまうほどの噛み合わせの場合は保険適用になります。しかし、多くの場合が「出っ歯」や「受け口」、一部分の噛み合わせが悪いといったケースで、生活に支障が出るほどの噛み合わせが悪いのではありません。

そのようなことから歯列矯正のほとんどが保険適用外の自由診療となります。自由診療により、費用の全額を患者さんが負担することになると同時に、歯科医院ごとに自由に治療費を設定できます。

このように健康保険が適用されないことから、インビザラインをはじめ、歯列矯正の費用は各歯科医院によって異なるのです。

②治療する範囲・種類の違い

患者さんの口腔環境や目標とする歯並びによって、全体を矯正するのか、前歯だけの一部分など、歯列矯正する範囲がことなります。インビザラインの場合、そのようなことから使用するアライナー(マウスピース)が変わります。また、患者さんによってはインビザラインとワイヤー矯正を併用することもあります。

そのため、患者さんの口腔環境や治療方針によって価格にバラツキが生まれます。

インビザラインの費用の内訳

こちらではインビザラインの費用の各内訳についてご紹介いたします。インビザラインの費用は主に6つに分けられます。

①精密検査料 : 30,000円程度

口腔内検査のほかにレントゲン撮影、顔や口の中の写真撮影、矯正装置を作成するため歯の型どりをする専用スキャナによる3Dスキャンなどのデータ採得費用です。精密検査料については無料にしている医院もございますので、歯科医院選びの際は上手く活用することもオススメします。

②矯正装置料

矯正装置料は、インビザライン治療において、マウスピースの製作や治療に必要な材料費をカバーするための費用です。
インビザラインの矯正装置料は、患者の症例の複雑性や治療期間によって異なりますが、分かりやすくお伝えするとアライナーと呼ばれる矯正装置(マウスピース)を製作する枚数によって大きく左右されます。前歯部など部分矯正と比較し、全体矯正の方は治療期間が長く、使用するアライナーの枚数も多くなるため、矯正装置料に金額差があるとお考え下さい。

③矯正調整料 : 3,000円〜8,000円程度

矯正調整料は、インビザライン治療中に定期的に行われる調整やフォローアップの際に発生する費用です。
この料金は、以下のような目的に使用されます。

  • 定期的な診察: 治療の進捗を確認し、必要に応じてマウスピースの調整
  • 治療計画の更新: 患者さんの歯の動きに合わせた治療計画の更新
  • マウスピースの調整: フィット感や効果を最大化するため、マウスピースの調整

④追加アライナー料 : 10,000円~30,000円程度

実際の歯の動きが当初の計画よりもズレが生じてしまった場合、マウスピースを追加する際にかかる費用

⑤リテーナー料 : 20,000円~40,000円程度

矯正治療後の歯並びの戻りを防ぐために使用する保定装置(リテーナー)にかかる費用

⑥抜歯費用

歯列矯正をするにあたって必要な場合は別途費用が発生します

アライナー枚数と具体的な費用例

インビザラインにおいて、アライナーと呼ばれるマウスピースは重要な役割を持っています。そのため、アライナーの枚数は費用に大きく関わってきます。
こちらではアライナーの各枚数とその費用、治療期間の大まかな目安をご紹介いたします。是非参考にしてみてください。

※下記費用は審美矯正グループの費用を抜粋 
※記載料金は基本的に追加料金が発生しない総額制で記載

①エクスプレス
・アライナー枚数目安:7枚以内
・治療期間目安:3~4ヶ月程度
・適応症例:後戻り症例などごく軽度の不正歯列、プチ矯正、ちょっと気になる歯並びのずれに
・料金:330,000円(税込)※月額 4,406円〜(84回分割払い)

②ライト
・アライナー枚数目安:14枚以内
・治療期間目安:10ヶ月程度
・適応症例:軽度の不正歯列、軽度の噛み合わせの悩みや、少しガタガタしている歯並びに
・料金:550,000円(税込)月額 7,391円〜(84回分割払い)


③モデレート
・アライナー枚数目安:26枚以内
・治療期間目安:1年程度
・適応症例:中度の不正歯列、大きく咬み合わせを変えない中度の症状に
・料金:770,000円(税込)月額 10,348円〜(84回分割払い)

④コンプリヘンシブ
・枚数目安:枚数制限なし
・治療期間目安:1年半~3年程度
・適応症例:重度の不正歯列、あらゆる歯並びの悩みに
・料金:990,000円(税込)月額 13,299円〜(84回分割払い)

インビザラインはどこで受けても同じなのか?

歯科医院によって費用が違う反面、治療が始まるとマウスピースを渡して経過を見るだけなら、「それならどこで受けても同じじゃないのか?」と思う方もいらっしゃるかもしれません。

たしかにインビザラインによる歯列矯正の多くが、患者さんにマウスピースを渡し、定期的に検診を行うのが主な流れとなります。そのため、一見すると、どこで診療を受けても同じじゃないのかと思われます。しかし、インビザラインは歯科医師の技術や経験値がハッキリと表れる歯列矯正のため、どこの歯科医院で受けても同じとは言い切れません。

インビザラインは昨今普及した影響で多くの歯科医院でも取り扱われています。その反面、必要な要件さえ満たせば、まったく経験を積んでいない歯科医師でもインビザラインを扱うこともできます。

インビザラインの治療の肝は軌道修正することです。
膨大なデータをもとに作成されたマウスピースを用いて、理想の歯並びにいかに近づけるか、そのために、診察のタイミングで調整をし、治療を進めていきます。こういった軌道修正がインビザラインのカギとなるため、歯科医師それぞれの経験値は治療に大きく左右されるのです。そのため、一見インビザラインはどこで受けても同じように見えますが、実は歯科医師の技量や経験値に大きく左右されるので、決して同じことはありません。

歯科医院を選ぶ基準・ポイント

前述のように、歯列矯正の治療は費用面はもちろん、診療を担当する歯科医師の技術・知識・経験によって結果が大きく変わるため、矯正歯科選びは慎重に行う必要があります。ただ、インビザラインに対応している医院も増えていることから、何を基準に選択したら良いのか分からないのが現状といえます。

そのため、こちらでは費用面をはじめ、どのように歯科医院を選べばいいのかについてご紹介いたします。インビザラインを検討されている方はこちらの基準を参考にしてみてください。

提示された金額から追加料金が発生するのかを確認する

前述のように、インビザラインは普及したことにより、価格が安くなってきている中、破格の安さで治療できることを提案する歯科医院もあります。インビザラインは自由診療のため、お安く価格設定することができますが、のちのちに追加料金が発生したりと、提示された金額がトータルの金額ではないケースもございます。

このような金銭面のトラブルを避けるためにも、相談やカウンセリングの段階で提示された金額がトータルの金額なのか、今後追加料金が発生するのかを確認することをオススメします。

ダイヤモンドプロバイダーを取得しているかを確認する

昨今、インビザラインを扱う歯科医院も増えているため、患者さんのなかでは「どこの歯科医院を選べばいいのか分からない…」なんてお思いの方もいるのではないでしょうか?そんな時に参考になるのが「インビザラインプロバイダー」です。

インビザラインプロバイダーとは、症例数によって振り分けられたライセンスです。

ステータスランク制度を設けることで歯科医院選びの分かりやすい基準となります。インビザラインは今診療プロセスの大半がデジタル化していますが、現場の歯科医師による技量に依存する部分も大きい治療法です。そのため、治療実績が豊富な歯科医師であれば歯列矯正の精度も高まります。

ステータスはあくまで基準点。ご自身の判断が重要。

上記のように、インビザラインプロバイダーは歯科医院選びにおいて重要なポイントの1つです。
ただ、注意していただきたいのがあくまでインビザラインプロバイダーが表すのは、歯科医師が取得しているステータスだけです。その歯科医院の優劣を決めているわけでは決してありません。

ステータスランク制度が認定しているのは「症例数」だけです。歯科医師だけが持つ知識や技術、経験、これまでにインビザライン以外にも矯正治療を施した患者さんの感想などは一切反映されていません。あくまでインビザラインプロバイダーは選ぶ際の基準点として捉えるようご注意ください。

また、他に注意していただきたいのが「症例数の数え方」です。ご紹介したように、インビザラインプロバイダーは症例数をもとにライセンスが振り分けられます。しかし歯科医院によっては、勤務する各歯科医師の症例数をすべて合計したり、運営する歯科医院グループ全体の実績数をもとに申請しているケースもございます。つまり、あなたの歯列矯正を担当する歯科医師の正当な症例数ではない可能性があるため、ステータスを確認する際には注意が必要です。

これらの点も踏まえた上で、インビザラインプロバイダーはダイヤモンドプロバイダーを基準に矯正歯科選びの材料のひとつとして利用できますが、よく注意して確認するようにしましょう。

対応している矯正の種類も把握しておく

インビザラインの矯正歯科を探す際には、ステータスのランクだけではなく、その他の矯正方法に対応しているか否かも選定基準に加えると良いでしょう。

インビザラインは主にマウスピースを用いて歯列矯正をします。一般的なワイヤー矯正とは異なる仕組みで歯並びを治しますが、それぞれの治療法には得意な歯並びと不得意な歯並びがあります。そのような点を踏まえると、両方の治療法に対応している歯科医院だと心強いです。

たくさんの矯正治療に対応しているということは、それだけ知識や経験を持ち、幅広い治療内容に対応できることを表します。もしも、インビザライン矯正を選んだ場合でも、治療の過程で万が一行き詰まった時、臨機応変により良い治療ができるのはインビザライン以外の方法にも精通している歯科医師であることは間違いありません。
また、ワイヤー矯正に対応している歯科医院であれば、インビザラインとコンビネーションで歯並びを治すという選択肢も提案できます。このようなことからインビザライン以外の矯正方法にも対応できるかの把握は大切です。

医院の治療姿勢を見る

前述のように、インビザラインプロバイダーは症例数によってランクが振り分けられますがランクが上位でなくとも、素晴らしい技術を持った歯科医師はたくさんいらっしゃいます。

例えば、歯科医院によってはインビザラインと一緒にワイヤー矯正を併用して治療を行うところもあります。その歯科医院ではワイヤー矯正を中心に見ていることからインビザラインの症例数が少なかったとしても、必ずしもだから腕が悪いというわけではありません。ワイヤー矯正を併用することで、インビザラインだけでは治療できない症例に対応できたりするケースもございます。

歯科医院を選ぶ際、「本当に患者さんにとってベストな選択肢を選ぼうとしているのか」という姿勢を見ていただけると良い歯科医院を見分けることができると思います。

治療姿勢を調べるにあたって口コミを確認するのは?

最近では、ネットやSNSなどに多くの方が口コミを投稿することができるようになりました。
実際に訪れた患者さんの客観的な評価・感想が書き込まれる口コミですが、昨今ではステルスマーケティング法規制などにより、口コミの信頼度は増しています。そのため、歯科医院を選ぶうえで口コミは大事な判断材料となります。

とはいえ、人によって感じ方・捉え方は様々です。
「良いことばかり書いてあるから安心」や「悪い評判ばかりだからやめておこう」と安易に判断したり、口コミを鵜呑みにすることはリスクがあります。

そのような点を踏まえて、口コミは参考にしつつ、実際に歯科医院を訪れ、先生やスタッフの対応、治療方針などを総合して判断するとよいでしょうただし、口コミを参考にするにあたって、下記のような医院は注意したほうが良いでしょう。

  • すぐに自由診療を勧めてくる
  • 歯科医師の患者に対しての態度が悪い
  • 歯科医師のスタッフに対しての態度が悪い
  • 被せ物が高頻度で取れる
  • 検査結果・治療計画を説明しない
  • 診療明細や領収書を発行しない
  • 歯の根元の治療が1年たっても終わらない

歯科医院を選ぶうえで口コミは重要な判断材料になります。しかし、口コミは注意深く判断する必要があります。参考にした上で、直接訪問したり、オンライン診療をし、担当となる歯科医師に相談することが望ましいです。

まとめ

このように、東京でのインビザラインの平均相場は80万円から110万円程度が費用の目安です。

ただ、費用は患者さんの状態や治療計画によって異なるため、実際に歯科医師に相談することが大切です。また、安価な価格を提案してくる歯科医院もあるかもしれませんが、その金額は治療期間トータルでかかる金額なのか否かを確認する必要があります。安易に鵜吞みせず、慎重に検討しましょう。

歯科医院を選ぶ際に大切なことは、一度は歯科医院に足を運び、カウンセリングを受けることです。インビザラインは高額な費用がかかる矯正治療です。後悔のない歯列矯正を始めるためにも、カウンセリングを受けたり、費用相談したりと歯科医院に相談することをオススメします。今回ご紹介したことをぜひ参考にしてみてください。

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